曽祖母、祖母、母、姉、わたし、姪。
勢ぞろい、圧巻です。
曽祖母のおひなさまは掛け軸。
和紙の台紙に正絹のお着物を着たお人形さんは、
ところどころ虫に食われたり破れたり。
お菓子箱のような厚紙に描いた長柄や高坏を
ちゃっかり持たされてる三人官女もまたかわいい。笑。
曽祖父は宮大工。
家業が銭湯だった曽祖父に嫁いだ曽祖母は
木っ端も使ってお風呂を沸かしていたそうな。
曽祖父が遊びで作った茶箪笥はまだまだ現役で
食器棚としてお世話になっています。
女の子の健やかな成長を願って祝う”おひなさま”
今となってわかることは、
健やかな成長以外に願いなどないなということ。
ほんのちょっと前の昭和の初めの頃まで、
出生届けがなかなか出されなかったり、
第一子として第二子がその名を受け継いだりしたという。
今でこそ新生児もすくすくと育つ環境が整ってきているものの
妊娠出産が命がけなのには変わりはないし、
現代の最先端医科学でも逆らえない自然の力はあるわけで。
我が身をもって知った事もあれば、
想像すらできない現実を見聞きすることも。
でも、不思議な自然の力はきっと自分にもあって、
虫の知らせや巡り合わせ、第六感なんていうものも
説明できないけれど存在するなあと漠然と実感する今日この頃。
その辺の怖い顔したオジさんオバさんだって、
かわいい赤ちゃんの顔して生まれてきたはずで、
桃の節句だ端午の節句だと祝ってもらっていたかと思うと
なんとも不思議な気持ちにならずにはいられない。
これもまた、不思議な力。笑。
nacci