使える仏壇。

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大きな宝物です。

 

亡き祖母の桐の箪笥。

 

戦争時には、祖父の祖母への愛で

名古屋市内から岐阜の奥地までの数十キロを

リヤカーに乗せて疎開し空襲戦火もくぐり抜けた、

祖母の嫁入り箪笥です。

 

母が洗い直してくれて、

今は私が使わせてもらっています。

普段使いにするにはもったいないかなと思ったけれど、

洋服の他に日々使う大切なものを入れて

祖父母を身近に感じながら過ごしています。

もちろん母や祖母からの着物なども入っています。

 

使える仏壇、かな。笑。

 

信仰などはよく分からないけれど、

いつもそばに感じて感謝する、

そんな存在はあってもいいなと思います。

 

こどもの頃の祖母との思い出で、

出先で疲れてしまいお行儀が悪かったときに、

ピシャリと膝を叩かれた事がありました。

いつも優しく、お茶目で粋な人でしたから、

厳しい顔などはほとんど見た事がなかったので、

その時の祖母の顔や仕草は鮮明に覚えており。

 

使える仏壇 を開くたびに背筋が伸びます。

 

粥川なつ紀