悟りとマトリックスと食いしん坊万歳。

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違う経験や価値観の方々とお話しするのは

”言葉が通じる場合”は面白くて好き。

 

本年度も各務原市音楽の街実行委員会の

企画委員を引き受けさせていただいています。

ここではクラシックサックスの重鎮遠藤さんや、

箏の大先生、オペラの大先生、クラシックピアノの大先生、と

普通にミュージシャンをしているだけでは

なかなか意見を伺うことがない先生方と

貴重な時間を過ごしています。

 

わたしの風に吹かれる人生の中では、

世の中で言う「会議」なるものはほとんど経験がなくて

委員長である箏奏者の長谷川先生の

的確に意見をまとめる早さには毎回驚くばかり。

 

いわゆる一般常識と理想をもとに現実と対比させて、

より良い一手を打つために何をすべきか具体策を!などいう時。

会議室という場に未だに慣れず速度制限がかかったわたしの脳は

本当にふわふわ飛ぶ雪虫のように着地点すら心許ないのだけれど、

申し訳ないなという思いすら横に置いて、

ある意味それすらもう気にしないで、笑、

自分の立場からの考えや経験や業界の一般的な話をお伝えするわけです。

話すうちに主語と述語がねじれたりこんがらがったりするのを

綺麗に整頓してくださる委員長には、本当に頭が下がる思い。

 

自分の見解を持ちながらも皆の意見を冷静に聞き分析、

上からでも下からでもない、フラットな言葉で

美しく整えて議長として相手方に渡す。

箏と通じるところでもあるのかなと思えます。

師匠と仰ぎたいくらいです、本当に素敵^^。

 

アーティストとして生身の実態よりも音優先の

透明で輪郭のない自分の部分を大事にしたいと思いつつも、

経験と共に社会的に重要な事案を任されたり意見を求められたり、

大人や子供達の先生として全体をまとめる役だったりと、

世の中に対して自分ありきではない責任を持つようになって

上でも下でもない地平線のような視野を自分に求める今日この頃。

 

”面白いなあ〜が口ぐせ!”と言えるくらい、

良くも悪くも好奇心の塊だと自負しているわたしですが、笑、

輪郭のある精密な自分と究極に簡略化した輪郭のない自分が

たぶん、そろそろ、きっと、おそらく、だといいな、笑、

皆既日食みたいに1つにピカーーーっとなる気がしていて。

 

感覚は研ぎ澄まされてるのにスピードが超低速だと

あれです、映画マトリックスみたいな感じに見えるの。

いやいや本当に見えるわけではないのだけれど、笑、

この動体視力、動体感覚で実際にスピードが上がれば、

本当に全てが面白いだろうなと思うのです。

悟りを開いたトンボの目くらい色々見えるんじゃないかと。笑。

 

悟りを開くというのは、

緩やかそうに見えてものすごいスピード感だったりしないかしら。

だから感情が一瞬でコントロールできたり判断できたり・・・

 

・・・・・・・・・・・

っとまあ、

1つの”音楽の街企画委員”というテーマを目の前にした時

こんな感じでわたしの頭の中では物語が展開されています。

だから、言葉が出てこない時っていうのはスローなのではなく、

実は猛スピードでいろんな言葉が繰り広げられているわけで、

5月なのに”良いお年を”などとラジオで言ってしまうのです。笑。

それを楽しんでくれるリスナーさんのが悟り開いてる気もするな。笑。

 

そんなことを思いながらお腹がなる、

悟りとは無縁の食いしん坊万歳。

 

nacci